変形性膝関節症とは、運動、加齢、長年の使用、同じ動作が繰り返されることによる負担、その他要因によって「軟骨が擦り減る」、「骨への衝撃が吸収できなくなる」ことにより“骨の変形”が生じる病気です。変形性膝関節症は、対処法や予防法を実践することで、発症を食い止める、痛みを和らげることが可能です。そこで原因や対処法などをご紹介いたします。

原因

変形性膝関節症の原因は、大別すると6つ挙げられます。

(1)軟骨が擦り減る
(2)骨盤の左右不均衡
(3)インナーマッスルの弱体化
(4)血行不良
(5)運動不足
(6)O脚 X脚

この中でも原因のトップに挙がるのが軟骨の擦り減りです。痛み出した足を庇ううちにもう一方の足にも負荷がかかり痛みが出てしまいます。骨盤の左右不均衡は足のアンバランスが原因でどちらかの足に痛みを発生させる可能性が高くなりますし、歩き方、姿勢が悪いことでも膝に負担がかかります。また、身体の深層筋肉を使わないでいると姿勢の安定がなくなり下半身の負荷がかかりやすくなることで膝関節に痛みが出てしまいます。膝に無理な負担を掛けずに筋肉を付け柔軟に大きく動かすことが重要です。

症状

変形性膝関節症は、“2種類”あります。

一次性の変形性膝関節症は原因がはっきりしない加齢に伴うものであり、二次性の変形性膝関節症は何らかの原因で生じるものです。二次性の原因には怪我によるもの、骨折、脱臼、十字靱帯、半月板損傷などの外傷、関節の変形などによって生じるものがあります。スポーツ選手など、特定の部位、関節を酷使すると発症することが多いとの報告がされています。家族に変形性関節症を患った方がいると、関節症になる確率が高くなるとの調査報告もあり、何らかの遺伝が関係しているとも考えられています。また、女性や肥満の人に比較的多い病気ともいわれています。

対処法

発症や痛みを感じたら医療機関の受診をお勧めします。早い段階で適切な治療、対処を行えば変形した関節を完全に取り戻すことは不可能であっても、関節の変形を最小限に抑えQOL(生活の質)を損なうことなく維持することが可能です。

膝関節は、大腿骨と頚骨によって形成されているのですが、軟骨が擦り減ることにより動きが鈍ります。油がなくなった状態ではないですが、不具合が起こると大きな摩擦を生じるようになります。結果、関節の内側にある滑膜に炎症が起こる、水が溜まって腫れ上がるのです。

こういった症状を抑えるためには「運動・薬物療法」を行います。薬物療法で痛みを和らげ、同時に関節回りの筋肉を鍛え関節機能の維持に努めます。また、使用する薬物は、非ステロイド性抗炎症薬の使用とヒアルロン酸やステロイドなどの薬を関節内に注射することもあります。症状の改善が診られないようあれば手術も考えられます。変形性膝関節症は、放置し続ければ関節の動きが悪くなる一方ですので自己診断は禁物です。

簡単なストレッチ

当然、一般の方とアスリートでは膝関節との付き合い方は違ってきますが、膝に過度の負担を掛けずに衰えさせないことが重要です。

適度な日常活動を習慣とし、座位の状態から立ち上がるとき、階段の昇り降りをする際には注意が必要です。また、正座は控えて下さい。膝に掛る荷重を軽減するために肥満の方は減量が必要です。但し、無理な食事制限は栄養不良となり、筋肉や軟骨の衰えに繋がりますので規則正しい食生活を心掛けましょう。

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